誰もが知っている、コインパーキング。でも、その駐車場の開設や運営のかげで、誰が、どんな仕事をしているのかは、あまり知られていないはず。そこで、今回は、本店営業課で課長を務める小林芳貴さん(2009年入社)に密着しました。小林さんは「オーナー営業」といわれる分野で卓越した成績をあげ続けている営業パーソン。その1日の動きを追いながら、営業の仕事内容について紹介していきます。
オーナー営業の1日は動画でも閲覧することができます!
動画版:駐車場開発の営業ってどんな仕事?1日密着で探るトップランナーの流儀とやりがい
- 小林芳貴
- 開発営業部 本店営業課1課 課長
9:30 待ち合わせ
この日は商談のため、自宅からお客様のもとへ直行するという小林さん。東急の池上駅で待ち合わせました。
朝から活気がある、池上駅前の商店街。今日の商談先は、ここから徒歩10分に場所にある法人のお客様だとか。営業はこの日のように客先へ直行する日も珍しくないそうです。
小林さんと、部下の田中大輔さん(左)が到着しました。今日のお客様は、田中さんが担当しているお客様。遊休地の新たな有効活用方法を提案するために、上司の小林さんと相談を重ねてきたのだそうです。
「今日お客様はもともと、田中君が飛び込みで開拓したお客様なんですよ。そのときは話が進まなかったんですけど、今回はお客様の方から相談が来たんです。つまり、お客様が田中君のことを買ってくれているということ。これはうれしいですよね。それが営業の醍醐味だから。今日はいい提案ができると思いますよ」と、自分のことのようにうれしそうな小林さん。
早速、お客様のオフィスへ向かいます。営業が提案するのは、駐車場だけではありません。今回のご相談も当初は、お客様が所有されているコインパーキングを他社ブランドから「D-Parking」に変更したいという内容だったとか。ところがそれだけではなく、使っていない倉庫の活用法でも悩まれていることを、田中さんがキャッチ。そこで、空き倉庫を使って「ガレージ」を作る提案をすることになったのです。
「時間貸しのガレージは最近、首都圏で多くの需要があるんですよ。1から建てるのは大変ですが、空き倉庫を利用すれば比較的簡単にリフォームできます。お客様もきっと興味を持ってくれるはず」と小林さん。小林さんは、ガレージの開発や運用でも経験豊富です。また前日には2人で入念に打ち合わせもしました。「準備はばっちり。あとは、笑顔です!」とリラックスしたムードで、お客様のオフィスを訪ねます。
10:00 商談
11:00 商談終了
―商談が終わったようです。いかがでしたか?
「お客様は最初、興味がなかったようですが、こちらの話を聞いていただくうちに、だんだん興味を持っていただいて、最終的には、建物の構造図などもくださって、絵を描いてみてよと言っていただけました。次につながるいい提案ができたと思います。田中君もすごく落ち着いていて、成長を感じましたね。100点満点の商談でした!」と小林さん。
13:00 デスクワーク
商談から東京本社へ戻り、午後はまずデスクワークに取り組みます。空き地や遊休地のリサーチ、収支のシミュレーション、提案書の作成など、営業の仕事内容はさまざま。また候補地を見つけたら、最初の測量やレイアウトも営業が自ら行うのだとか。提案する内容も、D-Parkingだけではなく、時間貸しのガレージや、洗車場など、どんどん広がりを見せています。
14:30 休憩
オフィスエリアのすぐ隣にある、リフレッシュエリアでちょっと休憩。グリーンがいっぱいのリフレッシュエリアを、小林さんはとても気に入っているそうです。気分の切り替えができ、その名の通り、リフレッシュできるとか。テーブルや椅子にもいろいろなタイプがあり、その日の気分で楽しめます。
15:00 拠点長会議
この日は新規事業について話し合うため、全国の拠点長、課長を対象としたオンライン会議が緊急で開催されました。ターゲットとする土地の条件や、契約形態、資料をどう作るか、といった議題で熱い議論が交わされました。
新規事業の計画など、日々バージョンアップしていく重要な情報を、全国のマネージャーがリアルタイムで共有し、意見をのびのびと出し合って進めていくのが、大和ハウスパーキングのスタイル。この日は新規事業の話だけでなく、新人教育の課題や今後の進め方についても、さまざまな意見が出て、盛り上がりました。
16:30 チーム会議
拠点長会議で話し合われた内容を、自分のチームのメンバーにも共有・徹底していくのも、課長としての大事な仕事。と同時に、それぞれの営業活動の状況や予定についてもしっかりと共有していきます。
小林さんにとって、部下の育成も大きなテーマ。「人にはいろいろなタイプがあります。当社の営業はいろんなタイプの人がやれる営業だと思うし、そのように導いていくのが私たち上司の役割だと思っています」と小林さん。部下たちの性格や、仕事ぶり、直面している課題などを把握したうえで、1人1人に寄り添ったアドバイスを心がけているそうです。
18:00 業務終了
「今日は田中君の成長を感じられたことが、すごくうれしかったです。気分よく帰れます(笑)」と晴れやかな顔で会社を後にする小林さん。1日、おつかれさまでした!
改めて、小林さんにインタビュー
―この会社に転職した理由を教えていただけますか?
私はこの会社の前身である「株式会社トモ」に新卒で入社しました。入社のきっかけは、大学の先輩から声をかけてもらったこと。当時の社長さんに会って、そのバイタリティに驚きましてね。こんなすごい人がいるんだとひかれて、入社したんです。
―新人時代はいかがでしたか?
最初は全然ダメでしたね(苦笑)。当時は営業なら最低でも1年に6件は新しい駐車場を開設してね、という目標があったのですが、私の営業1年目は2件しか作ることができませんでした。その頃は会社のみんなの目も見れなかったし、会社にもいづらかったです。なにか理由や言い訳をつくっては、外に出ていましたね(苦笑)。
―なぜ、新人時代はうまくいかなかったのでしょう?
今振り返ると、営業の仕方をちゃんと教えてもらえていなかったと思います。だから結果が出ないし、モチベーションも上がらない、という悪循環だったと思う。その経験は、今、教訓にしているんです。部下や新人には自分が持っている営業ノウハウを丁寧に伝えますし、1人1人の行動予定も日々把握しながら、的確なアドバイスをするよう心がけています。
―売れない営業パーソンだった小林さんが、結果を出せるようになったのはなぜだったのですか?
会社が統合されて、「大和ハウスパーキング」になったことが大きかったですね。大和ハウスグループにはたくさんのお客様がいらっしゃいます。そのネットワークを活かすことを思いついたんですよ。やみくもに飛び込み営業をするのではなく、まずは大和ハウスに営業に行って、大和ハウスの営業と仲良くなる努力をしました。すると、土地を持ったお客様を紹介してもらえるようになったんです。しかも土地活用ならなんでも提案できるので、ものすごく営業しやすくなりましたね。あとは、自分の強みを意識するようになったことも大きいと思います。
―小林さんの強みとは?
これはお客様から教えていただいたんですよ。ある時、飛び込んだ先のお客様から、「きみは笑顔がいいね」と言われて、自信がつきました。この自分の強みは、仕事に活きるんだなと気づいたんです。以来、お客様だけでなく、部下に対しても、笑顔で接することを大切にしています。
―大和ハウスパーキングの営業にとって大切なことは?
私たちがアプローチする対象は、土地を持っている個人や法人のお客様です。そう聞くと、不動産会社や銀行がまず思い浮かぶでしょうが、そういうところは競合も多いんですよ。だったらどこに当たっていくべきか?と考えることが大事です。例えば、スーパーや、お寺、神社なども、ターゲットになりうるんですよ。広い土地や駐車場をお持ちですから。そうした土地や駐車場を持っているお客様を絞って当たる方法もあれば、飛び込み営業をかけるという方法もあります。どちらも有効なんです。0から関係を作るのが得意な人は、土地を持った個人のお客様にどんどん飛び込めばいいし、そうじゃないタイプは、ターゲットを絞って、深く提案を掘り下げていけばいい。そこは私のほうからも適性を見て、アドバイスするように心がけています。もう1つ、当社の営業の特徴を言うと、提案からレイアウト作成まで、すべてを営業が自分でできること。他の大手は分業になっているんですが、そこが当社の大きな強みだと思っています。
―この仕事の魅力は?
やっぱり、自分が作った駐車場が地図に残ることじゃないでしょうか。私もいつも家族や友達に自慢しています(笑)。いつか、そのまちのランドマークになるような駐車場を作ってみたいと思っています。と同時に、今は部下たちの成長も、大きな楽しみです。今日の田中君もお客様の前でとても落ち着いていました。今日はほとんど田中君が話していたんですよ。だから提案が次につながったのが、彼の力。田中君も最初は飛び込み営業に苦労していたと思います。今日のお客様も飛び込みで開拓したものの、最初は話が進まなかったお客様なんです。それでも田中君のことを覚えてくれていて、先方から相談をしてくれた。田中君を買ってくれたということですから、これぞ営業の醍醐味ですよね。私としても、自分のことのようにうれしかったです。
―人を育てるために大切にしていることは?
営業にとって、飛び込み営業はとても大事なんです。でも断られ続けると、心が折れそうになるときもあるんですよね。自分も新人時代そうでしたから、よくわかるんです。でも視点を変えればできるようになるし、今日のがんばりは無駄にはならないよと、部下にはいつも話しています。1年後、2年後に芽が出るからと。そういう意味でも、今日の田中君の商談は非常にうれしかったですね。社員のタイプも人それぞれ。その社員のタイプを見極めて、その社員の強みを活かせる営業の仕方をアドバイスしていくことがとても重要だと思っています。当社の営業は、いろんなタイプの人がやれる営業だと思うんですよ。またそうなるよう、導くことが自分たちの役割。今、結果が出なくても、それはその子の責任ではなく、私たち上司の責任なので、思い切ってチャレンジしてほしいですね。
―D-Station構想についてはどうとらえていますか?
駐車場に新しい付加価値をつけていくという話を最初に聞いた時は、びっくりしましたし、面白い!と思いました。駐車場だけじゃなくていいんだ!と。そういうふうに意識が変わることで、仕事の仕方も変わった気がします。昔は土地いっぱいに隙間がないよう駐車場をレイアウトしていましたが、今は、どう余剰スペースを作り、そこで何ができるか?と考えるようになりました。
―最後に、大和ハウスパーキングとはどんな会社ですか?
ひとことで表現するとしたら、「変化する会社」です。新規事業もどんどん出てくるので、変化がすごくて、そこがおもしろい。組織も、事業も、駐車場も、社員自身も変化し続ける会社。「Try to Change」という社訓通りの会社だと思います。
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